ピッチャーの基本的な投げ方を3ステップで解説

野球

ピッチャーをしていると、どのような投げ方が適切であるのか、自分に合っているのかなどフォームに関して悩みますよね。

指導者の方も含めて、ピッチャーの投げ方は3つのフェーズに分けて考えると整理しやすくなります。

この記事では、

  • ピッチャーの基本的な投げ方を3ステップで解説
  • ピッチャーの基本的な投球フォームと投げ方の違い

などを解説します。

※僕はパーソナルトレーナー歴10年ですが、今回の内容はトレーナーとして身体の使い方をメインで解説していきます。

 

ピッチャーの基本的な投げ方①:軸足に体重を乗せる

ピッチャーの場合、

  • ワインドアップ
  • セットポジション

どちらで投げるのかということもありますが、基本的には自分が投げやすい方で問題ありません。

投球モーションに入ろうと構えたところから、まずポイントになるのは「軸足で立つ」ということです。

足裏全体で立つ

軸足に体重を乗せたとき、つま先側に体重が乗ってくる選手がいますが、足裏全体で立つようにします。

足裏全体に体重を乗せる

軸足に体重を乗せて立つ

細かいポイントで言えば、「脛骨(スネの骨)の真下」に体重支持ポイントを置くことで、バランスよく立ちやすくなります。

体重支持ポイント

また、この後行う体重移動のときにプレートを押しやすくなったり、下半身をうまくつかえるようになります。

ですので、軸足に体重を乗せたときは、この位置で立つようにします。どうしてもうまく立てない方は、以下の記事を参考にバランストレーニングを行ってみてください。

もし軸足に体重を乗せたとき、足の小指側に体重がかかってしまう場合、これが原因でボールが浮いたりコントロールが乱れる可能性があります。

体重が足の外側にかかる

軸足に体重を乗せたとき、一瞬でもこのような状態になってしまうと、エネルギーの方向が斜め上方を向いてしまうんですね。

そうすると、やり投げをするようにボールを高めに投げるような状態になってコントロールが乱れます。

軸足で立つ局面は非常に重要なポイントでもあるので、必ず足裏全体で立てるようにしていきます。

軽く膝を曲げる

現場でピッチャーを指導していてたまに見るのが、完全に膝を伸ばし切った状態で立ってしまっていることです。

膝を完全に伸ばし切ってしまう

この状態で立ってしまうと、足首や股関節が力んでしまってバランスよく立てなくなるので、膝は5~10cm程度曲げるようにしてある程度下半身の関節にゆとりを持たせておきます。

膝を軽く曲げた状態にする

そうすると、体重は足裏全体に乗せやすくなり、次の体重移動へスムーズに移りやすくなります。

脚を高く上げる

軸足で立っている時、逆の脚をどのように上げるのかもポイントになります。

プロ野球選手を見ていると、脚を高く上げる投手をよく見かけますが、脚を高く上げると位置エネルギーが大きくなるんですね。

位置エネルギーが大きくなれば、その分勢いをつけやすくなり球速が上がる。ただその反面、脚を大きく上げることでバランスが崩れやすくなるため、ここは注意が必要です。

もしコントロール重視で投げていきたいピッチャーは、脚を高く上げず違和感のない位置まで上げれば十分ですね。

脚を適度に上げる

軸足で立つという局面では、

  • 足裏全体で立つ
  • 軽く膝を曲げる
  • 脚を高く上げる

こういったところが基本的におさえておきたいところになります。

 

ピッチャーの基本的な投げ方②:体重移動

2つ目の局面は、体重移動。

軸足に体重を乗せて立ち、そこから前方に体重移動を行っていきます。

軽く踵でプレートを押す

体重移動をするとき、キャッチャー方向へ勢いをつけるために踝の真下(踵)でプレートを軽く押します。

踵で軽くプレートを押す

そうすると、下半身で蓄えたエネルギーをうまく上半身やボールに伝えることができます。

1点に意識を向けて体重移動を行う

このとき、

  • グローブ
  • 骨盤

など、自分が設定しやすい位置で良いので、どこかの位置をキャッチャーへまっすぐ運ぶイメージで体重移動を行います。そうすると身体の開きも抑えられ、スムーズに体重移動ができます。

軽くプレートを押しながら体重移動をしていきますが、基本的にはこの局面ではリラックスしておけばOKですね。

膝の開きが抑えられる

また、こういったイメージで体重移動ができると、軸足の踵の延長線上に踏み出した足のつま先がくるはずです。

まっすぐステップする

こういうイメージで踏み出せば膝は開きませんが、踏み出した足のつま先が開いてしまうと膝が割れてしまいます。

ステップの違い

踏み出し足をどのように使うかなどは、過度に意識せず自然に踏み出せば、画像の左側のような状態になるのでリラックスして踏み出せば問題ありません。

ただ、もしつま先が開くような癖がある場合、身体が開いたり膝が割れてコントロールの乱れや球速が落ちる可能性があるので、注意が必要ですね。

テイクバック

上半身の使い方も、基本的にはリラックスしておけばOKです。

体重移動していきながらテイクバックを迎えますが、ここでポイントになるのは、

過度に腕や手をどのように使おうかと意識しないこと

です。

よく言われることは、

  • 胸を張ってテイクバックをとる
  • セカンドに手を向けるようにする
  • 手の甲をキャッチャー方向に向ける
  • 肘を引いて腕を上げる

などのことですが、こういった部分的なことに意識を向けてしまうと緊張が生まれます。そうするとスムーズな動作ができません。

大切なことは、

軸足に体重を乗せ、体重移動をしていくときにリラックスしておく

ということ。そうすれば自然と腕は上がってきます。

軸足に体重を乗せて立つ

踵で軽くプレートを押す

肩肘を痛めるピッチャーは、このテイクバックに問題があることが多く、部分的なことに意識を向けすぎな傾向にあります。

もし肩肘の痛みで悩む方は、こちらの記事もぜひ参考にしてみてください。

もしテイクバックに悩みがある方は、軸足に体重を乗せた後、左右にスッと腕をただただ開くイメージに変えればスムーズに腕は上がるようになるはずです。

これも上記の記事の中で詳しく解説しているので、ぜひ実践してほしいですね。

グローブの使い方

もう1つのポイントは、体重移動をしていく方向にグローブを向けてしまうことです。

グローブをキャッチャー方向に向けると、逆の腕が曲がりやすくなるんですね。そうすると、腕はスムーズに動きやすくなります。

それぞれの違いは以下の通りで、まずはグローブを出さない投げ方。

続いては、グローブを前に出した投げ方です。こっちの方が腕の動きがスムーズになっていることがよくわかると思います。

このように、グローブの使い方を変えることで腕の動きがスムーズになるので、もし腕の動きに硬さがある場合はこういったところを変えてみるのもありだと思います。

 

ピッチャーの基本的な投げ方③:投球

体重移動がスムーズにできると、後はボールをリリースしていくだけになります。

リリースポイント

この局面で意識することは特にありませんが、ポイントとしてはリリースの瞬間に体幹に力を入れるようにします。

そうすると体幹の力を使ってボールを投げられ、こういう投げ方の方が肩肘への負担を軽減できますし、ボールへより大きなエネルギーを伝えることができます。

また、体幹の力を適切に活用しようと思うと、リリースポイントを0ポジションと言われる、

  • 前方45度
  • 外側45度

この位置でリリースすることがポイントです。

リリースポイント

リリースポイント

この位置を斜めに切るようなイメージで投球すれば、腕もスムーズにフォロースルーに入っていきます。

前の空間を切るように投げる

フォロースルー

そして、この後は身体に腕を巻きつけるようにフォロースルーに入っていきます。

身体を縦に折るようにボールを投げる

このとき、身体を縦に折りつつ腕を身体に巻き付けるようにフォロースルーを迎えます。

そうすると、肩肘が極度に伸ばされることもないので、痛めなくなります。

手首の使い方に意識は向けない

たまに、投手は手首の使い方を工夫することでピッチングが変わると言われますが、基本的に手首を使おうという意識は不要です。

その理由は、投球動作で最も大事なことは、

全体の動きがリラックスしてスムーズに動くこと

だからです。

部分である手首の動きを意識的に行ってしまうと、そこでブレーキがかかりスムーズさが欠けます。そうするとマイナスになりかねないので、基本的には手首の使い方は意識しなくてもOKです。

このようにピッチャーの基本的な投げ方は、

  1. 軸足に体重を乗せて立つ
  2. 前に体重移動
  3. 投球

という3つに分類して考えると理解しやすくなるので、それぞれのポイントをおさえていただければなと思います。

 

ピッチャーの基本的な投球フォームと投げ方の違い

ここからは、

  • オーバースロー
  • スリークォーター
  • サイドスロー
  • アンダースロー

それぞれの投げ方の特徴や投球フォームについて解説します。

オーバースロー

先ほど解説した基本的なピッチャーの投げ方は、オーバースローをイメージして解説しています。

オーバースローの動きの特徴は、

身体を縦に折るような動きになる

ということです。

オーバースロー

オーバースロー

これはイメージしやすいと思いますし、上記で解説したままですね。投球フォームの違いがあっても、基本的な身体の使い方は同じです。

スリークォーター

スリークォーターは、オーバースローとサイドスローの間ぐらいでリリースを迎えるようなイメージの投げ方です。

大きなポイントの違いは、リリース後の身体を捻る方向です。先ほどオーバースローの場合は、身体を縦に折るイメージでしたが、スリークォーターの場合は少し斜め方向への回転になってきます。

スリークォーター

スリークォーター

基本的な身体の使い方は同じですが、この身体の回転方向が少し斜め方向に変わることで、スリークォーターになってきます。

サイドスロー

サイドスローの場合は、身体の回転が真横のイメージに変わってきます。

サイドスロー

サイドスロー

スリークォーターから、さらに身体の回転が真横に近い状態で投げるとサイドスローになります。

アンダースロー

もう1つはアンダースローですが、アンダースローの場合は身体を倒す角度が大きく違ってきます。

アンダースロー

アンダースロー

このように、身体を前に倒すような状態からリリースを迎えることになりますが、投球されたボールの軌道が少し浮き上がるような形になるのでバッターにとっては打ちづらさを感じます。

基本的にどのような投げ方であっても、0ポジションでリリースされるということは変わりません。

大きく違うのは、身体の倒し方や回転の仕方に違いが出てくるため、どのような投げ方を選択しようと身体の使い方は上記でお伝えしたことを参考にしていただければと思います。

 

まとめ

今回は、ピッチャーの基本的な投げ方を3ステップで解説しました。

今回の記事のまとめ

  • ピッチャーの投げ方は大きく分けて3つの局面に分類できる
  • 軸足に体重を乗せて立つ
  • 前に体重移動をする
  • ボールを投げる(投球)
  • この3つの局面のポイントをおさえるとスムーズにボールを投げることができる

こういった内容をお伝えしていきました。

ピッチャーは少しの違いでパフォーマンスが大きく変わるため、今回の内容が少しでも野球選手の参考になればうれしく思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

 

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